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観心(かんじん)

❶自身の心を観ずる仏道修行。日蓮大聖人「観心本尊抄」で、天台大師智顗『摩訶止観』に説かれた一念三千成仏のための観心の修行とみなされ、その根幹を凡夫が自身の心を観じて十界がそなわることを見ることであると明かされた。その上で、一念三千を直ちに表現した曼荼羅本尊として信じ受持することが末法衆生にとって観心に相当し、これによって成仏できることを明かされた。この法門を受持即観心という。▷受持即観心
❷教理の面である教相に対して、仏道修行の面をいう。また経典の表に現れている文上の教理の面に対して、その文底に指し示されている覚りの真実の面をいう。▷教相
天台大師『法華文句』で経典の文々句々を解釈するに当たり用いた四種釈の一つである観心釈のこと。仏道修行者の身に即して実践的な面から行う解釈のこと。