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礼楽(れいがく)

儀礼と音楽のことで、中国では古代から伝統的な生活規範であった。儒学の発達によって、春秋戦国時代以後には、社会的権威によって学問的に意義づけられた。①礼は、社会の秩序を形成し支える礼節であり、それを具体的な形式で実践する儀礼が重んじられ、人々の感情を制御しそれぞれの役割を定め善導するものとされた。②楽は、人々の内面に働きかけ、教化・感化して高めていくものであり、平等化を図るものとされた。すなわち音楽も純粋な芸術的立場からではなく、礼の形式を行う補助作用として用い、礼と楽を合わせて王道を敷く根本とされた。士大夫(王や諸侯に仕える支配者階級の人々)の間では礼・楽・射(弓術)・御(馬車の操縦術)・書(書写)・数(計算)の六芸が重んじられた。