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竜火・竜水(りゅうかりゅうすい)

詳細は不明。『摩訶止観』巻6の下には「水、火を生ぜば、水の滅すること能わず、還って火を用って滅するが如し」との文がある。これを注釈して、『止観輔行伝弘決』巻6の3に「雲の中に火を起こすは、竜の力を以ての故に、水、滅すること能わず」とある。「観心本尊抄」(242㌻)では、凡夫人界仏界がそなわるというのは、水の中に火があるように信じがたいが、「竜火は水から出現し、竜水は火から生じる」として、現実にある証拠を見て信じるよう促されている。