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桓公(かんこう)

?~紀元前643年。中国・春秋時代の斉の国王。春秋五覇の第1。管仲[かんちゅう]を宰相として斉の国力を強め、紀元前651年に諸侯が葵丘(河南省商丘県)に集まって会盟した時には、諸侯の統制を任され覇者となった。「四条金吾殿御返事」(1118㌻)で言及されている紫の衣の故事については、『史記』巻69に「智者の事を挙ぐるは、禍に因って福を為し、敗を転じて功を為す。斉の紫は敗素(=いたんだ白絹)也。しかれども価十倍す」との記述があり、その注(張守節[ちょうしゅせつ]の正義)には「韓子にいう、斉の桓公好んで紫を服る。一国ことごとく紫を服る。当時十素一つの紫を得ず。公之を患う。管仲が曰く、君之を正さんと欲せば、何ぞ之が衣ることなきを試みざるやと。公左右に謂いて曰く、紫の臰を悪むと。公語ること三日にして境内、紫を衣る者有る莫し」とある。