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二十五法(にじゅうごほう)

二十五方便ともいう。『摩訶止観』巻4の第6章「方便」章で説かれる止観方便となる25種の修行。続く第7章「正修止観」章では観心という正行が明かされるが、それに入る前の準備として以下の二十五法が示される。①五縁、すなわち持戒清浄・衣食具足・閑居静処・息諸縁務(もろもろの雑事を控える)・得善知識の五つをそなえる。②五欲(色・声・香・味・触の5種に対する欲望)を強く制御する。③五蓋(心を覆う煩悩)、すなわち貪欲瞋恚・睡眠・掉悔(心がせわしなく動き、悔い憂う)・疑の五つを捨てる。④五事(食・眠・身・息・心)を調える。⑤五法、すなわち欲(初禅に至ろうと欲する)・精進・念・巧慧・一心(心を定める)の五つを行じる。▷『摩訶止観』