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苦行(くぎょう)

所願の成就を求めて身心を苦しめる行のこと。断食、呼吸の制御、特殊な自虐行為などによって身体を苦しめ、願望を断って堪えがたい種々の難を受けること。釈尊と同時代の自由思想家の中には、生死の苦しみから離れる道として激しい苦行を行うものもあった。釈尊自身も、王子としての放逸で安楽な生活を捨てて出家した後、それらの苦行を行ったが、苦行によっても正しい覚りに至らないことを知り、これをやめて、静かに瞑想に入り、その中で、ついに正しい覚りに到達したという。真実の覚り、正しい生き方は、苦楽を離れたところにあり、これを苦楽中道という。▷中道