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信心の血脈(しんじんのけつみゃく)

信心という成仏の肝要。血脈とは、師から弟子へ重要な教えが受け継がれることを、親から子へ血筋が受け継がれることに譬えたもの。その重要な教え自体も血脈といった。「生死一大事血脈抄」には「日本国の一切衆生法華経を信ぜしめて仏に成る血脈を継がしめん」(1337㌻)、「信心の血脈なくんば法華経を持つとも無益なり」(1338㌻)とあり、日蓮仏法においては、法華経に対する信心こそが成仏のための血脈であり、信心によってこそ成仏が可能であることが示されている。ところが日顕宗(日蓮正宗)では、相承を受けて法主の位に就けば、信心・実践と関係なく、そのまま仏であるとする。このような特権的・神秘的相承観は、「信心の血脈」という血脈の本義から大きく外れた邪義である。▷生死一大事の血脈