末法の衆生のために成仏の根源の法を説き、末法下種の主師親の三徳をそなえた仏。創価学会では、末法の教主であられる日蓮大聖人を、このように拝する。
下種仏法を広める教主としての仏と、末法の衆生との関係は、主師親の三徳から、以下のように拝察できる。仏が人々を成仏へと教え導く最初は、正法を説き聞かせて縁を結ばせ、成仏の種を心の田に下ろすことである(最初聞法下種・下種結縁)。日蓮大聖人の仏法は、成仏の根源の法である南無妙法蓮華経を直ちに説いて聞かせて、成仏の種を下ろすことができるので、下種仏法である。種を植えた人が植物の世話をして実りを得るように、仏は下種して縁を結んだ人々を、成仏まで責任をもって、守り教え導き育て、自らのもてるすべてを与える。それ故、仏は主であり師であり親である。そしてこの絆は過去・現在・未来と永遠に続く。大聖人は、南無妙法蓮華経を説き示して成仏への道を開いたことにより、御自身が末法の衆生に対して主師親の三徳をそなえていると、諸御抄で仰せである(237,355㌻など)。それ故、創価学会では、日蓮大聖人を末法下種の主師親の三徳をそなえた仏と仰ぎ、末法の御本仏として尊崇・帰依する。▷末法の教主/下種/本因妙