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入定(にゅうじょう)

禅定に入ること。
❷得道した者が死ぬこと。
空海弘法)の入定真言宗では、空海は高野山で禅定に入ったまま生き続けていると主張している。しかし日蓮大聖人は、天皇の配慮を得て空海が荼毘に付されたことを指摘し、その主張の誤りを糾されている(311㌻)。確かに勅撰の歴史書『続日本後紀』では、承和2年(835年)3月21日の項に空海の死去が記されている。また同月25日の項には、仁明天皇が勅により内舎人一人を遣わして空海の死を弔い喪料を施したこと、さらに淳和太上天皇の弔書を引き、訃報が届くのが遅く、太上天皇が使者を送って荼毘を助けることができなかったことを恨めしく思っていることが記されている。