仏のもつ10種の尊称。仏がそなえた福徳を表す。①如来［にょらい］②応供［おうぐ］（阿羅漢）③正遍知［しょうへんち］（一切法を知る者）④明行足［みょうぎょうそく］（智慧と修行をそなえた者）⑤善逝［ぜんせい］（よく覚りに到達した者）⑥世間解［せけんげ］（世間の有情・非情のことを巧みに理解する者）⑦無上士［むじょうし］（衆生の中でこの上なくすぐれている者）⑧調御丈夫［じょうごじょうぶ］（さまざまな言説によって巧みに人々を導く者）⑨天人師［てんにんし］（神々と人の師匠）⑩仏世尊［ぶつせそん］（世のあらゆる人から尊敬される者）。以上に挙げた10種のうち、無上士と世間解を合わせ仏世尊を分けて十号とする説、あるいは仏世尊を仏と世尊に分け世尊を十号の総称とするものなど、十号には諸説がある。▷如来/阿羅漢