❶大乗経典をさす。方広はサンスクリットのヴァイプリヤの訳。方等［ほうどう］とも訳し、毘仏略［びぶつりゃく］、毘仏羅［びぶつら］などと音写する。広大な教えを意味する。
❷方広道人のこと。大乗の教えを学びながら空を無であると誤って理解している人。『大智度論』巻1には「仏法の中に方広道人有り、言わく一切法は不生・不滅、空にして無所有なり。譬えば兔角・亀毛の常に無きが如し」とある。『摩訶止観』巻10上では附仏法の外道として名前が挙げられている。▷大乗/犢子/附仏法の外道