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明帝(めいてい)

28年~75年。中国の後漢の第2代孝明[こうめい]皇帝のこと。在位、57年~75年。中国に仏教が伝来したのは、孝明皇帝によると伝えられていた。『仏祖統紀』巻35には明帝7年の箇所に、帝は丈六の金人がうなじに日光を帯び、庭を飛行するのを夢に見て群臣に尋ねた時、太史・傅毅[ふき]が進み出て、周の昭王の時代に西方に聖人が出現し、その名を仏というと聞いていると進言した。そこで帝は、使者を遣わし西域に仏道を求めさせた。一行は大月氏国摩騰迦[まとうが](迦葉摩騰)と竺法蘭[じくほうらん]に会い、仏像ならびにサンスクリットの経典60万言を得て、それを白馬に乗せ、摩騰迦竺法蘭とともに、永平10年(67年)に洛陽に帰った。帝は大いに喜び、摩騰迦をまず鴻臚寺[こうろじ]に迎え、次いで同11年(68年)勅令して、洛陽の西に白馬寺を建てて仏教を流布させたと伝えられる。▷迦葉摩騰/竺法蘭