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浄蔵・浄眼(じょうぞうじょうげん)

法華経妙荘厳王本事品第27に説かれる二人の王子(法華経651㌻以下)。父は妙荘厳王、母は浄徳夫人。兄弟二人は、母の指導のもと、バラモンの教えに執着している父・妙荘厳王にさまざまな神通力を見せて仏教に導いた。
同品によると、無量無辺不可思議阿僧祇劫という遠い過去世で、浄蔵・浄眼の二人は、雲雷音宿王華智仏[うんらいおんしゅくおうけちぶつ]のもとで出家し菩薩行を修して三昧を得た。後に二人は、この仏から法華経の説法を受け、母・浄徳夫人に仏に詣でることを勧めたが、夫人は、妙荘厳王がバラモンの教えに執着しているので、まず王をその教えから放ち仏教に帰依させるよう命じた。二人は種々の神通力を現して父に見せ、これに歓喜した父は仏道を求める心を起こした。そして浄蔵・浄眼の二人とその父母は、そろって雲雷音宿王華智仏にまみえることができ、父はこの仏から娑羅樹王[しゃらじゅおう]という名の仏になるとの記別を受けた。父はすぐに国を弟に譲り、夫人と二人の子らとともに出家して法華経を修行し成仏した。以上の内容を説いた釈尊は、同品の最後で、妙荘厳王法華経会座にいる華徳菩薩[けとくぼさつ]であり、浄蔵・浄眼の二人はそれぞれ薬王菩薩、薬上菩薩[やくじょうぼさつ]であると明かした。
日蓮大聖人は「浄蔵浄眼御消息」(1397㌻)で、この浄蔵・浄眼の話を通し、松野殿を早世した子息が信心に導いてくれたと述べ激励されている。また「日女御前御返事」(1249㌻)では婦人の信心を励まされている。