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『摩訶止観』(まかしかん)
『
止観』と略される。10巻。
天台大師智顗が講述し、弟子の
章安大師灌頂が記した。
『法華玄義』『法華文句』とともに
天台三大部とされる。本書で
天台大師は、仏教の実践修行を「
止観」として詳細に体系化した。それが前代未聞のすぐれたものであるので、サンスクリットで偉大なという意の「摩訶」がつけられている。「止」とは外界や迷いに動かされずに心を静止させることであり、それによって正しい智慧を起こして対象を観察することを「観」という。
天台大師は特に、
止観の対象を
凡夫自身の心に定め(この
観法を
観心という)、普通の人々が
成仏を実現するための実践とし、その仕方を
一念三千の法門として明かした。▷
一念三千/
観心/
天台大師