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八寒地獄(はっかんじごく)

「はちかんじごく」とも読む。8種の極寒の地獄のこと。八熱地獄[はちねつじごく]に対する語。涅槃経巻11には①阿波波[あはは]地獄②阿吒吒[あたた]地獄③阿羅羅[あらら]地獄④阿婆婆[あばば]地獄⑤優鉢羅[うはら]地獄⑥波頭摩[はずま]地獄⑦拘物頭[くもず]地獄⑧芬陀利[ふんだり]地獄の八つが説かれている(1013㌻で引用)。このうち、前の四つはあまりの寒さに思わず阿波波・阿吒吒・阿羅羅・阿婆婆と悲鳴を発する地獄をいい、後の四つは極寒のために身体が裂けて優鉢羅(青蓮華)、波頭摩(紅蓮華)、拘物頭(赤蓮華)、芬陀利(白蓮華)のような姿になる地獄をいう。▷八大地獄