リンク表示:

世間(せけん)

サンスクリットのローカの訳。場所の意。世界ともいう。仏教では、ものごとが生成・変化・消滅していく場所、衆生が住む世界をいう。そこから、広く日常語として「世の中」のことをさすようになった。また、六道輪廻する三界[さんがい](欲界色界無色界)の世界をさし、それを超えた覚りの境地である出世間と対比する。転じて、出家の世界に対して、世俗をさす。天台教学では、衆生の境涯に10の区別を立て十界とし、その違いが五陰[ごおん]・衆生国土の三つの次元に現れるとして、三世間を立てる。▷三界/十界/三世間