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十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)
梵網経[ぼんもうきょう]に説かれる
大乗戒のうち10種の重大な
戒律。十重の罪を禁じ戒めるもの。十重禁、十波羅夷[はらい]、十波羅提木叉[はらだいもくしゃ]ともいう。①不殺戒(生きものを殺すことを禁じた戒)②不盗戒(人の財物を盗むことを禁じた戒)③不淫戒(淫事を行うことを禁じた戒)④不妄語戒(人にうそをついて
邪見を起こさせることを禁じた戒)⑤不酤酒戒(人に酒を売って顛倒の心を起こさせることを禁じた戒)⑥不説
四衆過罪戒(
出家・
在家の菩薩や
比丘・
比丘尼の罪過を説くことを禁じた戒)⑦不自讃毀他戒(自分のことを褒め他人を謗ることを禁じた戒)⑧不慳惜加毀戒(物惜しみをして
布施をせず人を罵ることを禁じた戒)⑨不瞋心不受悔戒(怒りの心をもち人が謝っても受け入れようとしないことを禁じた戒)⑩不謗
三宝戒(
仏法僧の三宝を謗ることを禁じた戒)。
梵網経には、
大乗の菩薩がこれらの戒を犯すと、修行で得た一切の菩薩の位を失い
三悪道に堕ちると説かれている。▷
梵網経/
四十八軽戒/戒