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(しん)

仏法の実践の根幹である信行学の一つで、仏や法を信ずること。信行学の中でも根本であり、信に基づいて行と学が起こる。法華経譬喩品第3では、釈尊声聞十大弟子の一人で智慧第一とされる舎利弗[しゃりほつ]も、自身の智慧ではなく、信によって法華経を理解したので、「以信得入[いしんとくにゅう](信を以[もっ]て入[い]ることを得たり)」(法華経198㌻)であるとされた。また華厳経巻6に「信は道の元、功徳の母と為す」、『法華文句』巻10上に「無疑曰信(疑い無きを信と曰う)」、『摩訶止観』巻4下に「仏法は海の如し。唯だ信のみ能く入る」とある。また末法衆生機根が劣悪であるが、法華経を信じることが智慧の代わりとなって得道できるので、「以信代慧[いしんだいえ]」とされる(339㌻)。▷以信代慧/以信得入/無疑曰信/信行学