リンク表示:

舎利弗(しゃりほつ)

サンスクリットのシャーリプトラの音写。身子、鵞鷺子[しゅうろし]などと訳す。釈尊十大弟子の一人で、智慧第一とされる。声聞の代表。法華経譬喩品第3では、未来に華光如来[けこうにょらい]に成ると釈尊から保証された(法華経155㌻)。
釈尊への帰依釈尊の弟子となる前、舎利弗目連[もくれん](マウドゥガリヤーヤナ)とともに外道のサンジャヤに師事していたが、釈尊の弟子アッサジに出会い、そこで聞いた釈尊の教えに感銘を受け、目連とともに釈尊帰依した。その際、サンジャヤの弟子250人も、ともに釈尊帰依したと伝えられる。
【乞眼のバラモンと舎利弗】▶乞眼の婆羅門[こつげんのばらもん]
釈尊からの𠮟責】『止観輔行伝弘決』巻2には『十誦律』をふまえて、次のような話が記されている。ある在家の有力信徒から釈尊の弟子たちが食事の供養を受けた時、舎利弗ら長老などがおいしいものをたっぷり食べ、初心者たちは不十分な食事しかできなかった。これを羅睺羅[らごら](ラーフラ)から聞いた釈尊は、舎利弗に対して不浄な食事をしたと叱責した。舎利弗は食べた物を吐き出し、今後二度と食事の供養を受けないと誓った。日蓮大聖人「開目抄」(205㌻)で、この話を、法華経が説かれる以前には二乗が不成仏として糾弾されてきたことの傍証とされている。▷十大弟子/声聞/二乗作仏/華光如来