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六道(ろくどう)

十界のうち、地獄・餓鬼畜生修羅・人・天の六つの世界。古代インドの世界観で、衆生が生存する6種の領域をいう。凡夫は迷いに満ちたこの六道生死を繰り返すとされる。これを六道輪廻という。輪廻からの脱却を解脱といい、これは古代インドの人々にとって最終的に達成すべき理想とされた。仏教では、古代インドの伝統思想であるバラモン教の教えや同時代の新興思想である六師外道などの教えは、生死因果について知悉しておらず、それどころか無知であるため、誤った行いとなり、したがって解脱は得られないとされる。そして、むしろ仏道修行によってこそ解脱できると説かれる。六道のうち地獄・餓鬼畜生の三つを三悪道といい、これに対し修羅・人・天を三善道という。また、三悪道修羅を加えて四悪趣という。六道から修羅を除いたものを五趣という。▷解脱/三悪道/四悪趣