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即身成仏(そくしんじょうぶつ)

衆生がこの一生のうちにその身のままで仏の境涯を得ること。爾前経[にぜんきょう]では、何度も生死を繰り返して仏道修行を行い(歴劫修行[りゃっこうしゅぎょう])、九界の迷いの境涯を脱して仏の境涯に到達するとされた。これに対し法華経では、十界互具一念三千の法理が説かれ、凡夫[ぼんぷ]の身に本来そなわる仏の境地(仏界)を直ちに開き現して成仏できると明かされた。このように、即身成仏は「凡夫成仏」である。この即身成仏を別の観点から表現したのが、一生成仏煩悩即菩提[ぼんのうそくぼだい]、生死即涅槃[しょうじそくねはん]といえる。▷歴劫修行/一生成仏/煩悩即菩提/生死即涅槃