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得一/徳一(とくいつ)

「とくいち」とも読む。生没年不詳。平安初期の法相宗の僧。徳一、徳溢とも書く。奈良で法相教学を学んだ後、東国を拠点に弘法する。会津(福島県)の慧日寺に居住した。法華経に基づき一乗思想を宣揚した伝教大師最澄と激しく論争したことで有名。主著に『仏性抄』『中辺義鏡』など。空海弘法)に宛てて真言宗の教学に対し疑問を呈した『真言宗未決文』が現存する。▷伝教大師/三一権実論争