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有縁の仏(うえんのほとけ)

ある世界の衆生にとって成仏のために縁のある仏。仏は衆生教化成仏させることを目指すが、そのために種熟脱三益を一貫して一仏が施す。最初に衆生に法を説いて下種結縁した仏が、その後、衆生機根調熟し、最後に得脱させる。法華経化城喩品第7では、三千塵点劫の過去に大通智勝仏の王子たちが人々に法華経を説いて下種結縁するが、南方の娑婆世界については、釈尊の前身である第16王子が流通にあたり下種結縁したと説かれる。つまり、釈尊こそが娑婆世界に有縁であり、再び娑婆世界に出現して法華経を説いて、人々を得脱成仏させる。