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末田地(までんじ)

サンスクリットのマディヤーンティカの音写。付法蔵の第3。釈尊滅後50年ごろ現れ、阿難の弟子となり、のち付嘱を受けて、罽賓[けいひん]国(カシュミール)に行き、竜王を教化して仏法を大いに広めたとされる。大悲経には、北インドのカシュミールの川に竜が住んでいたが末田地神通力で退治したので、人々が住めるようになって伽藍を建てたという話が記されている。また玄奘の『大唐西域記』には、カシュミールはもともと竜の住む湖であったが、末田地神通力で大地としたという逸話が記されている。