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還著於本人(げんじゃくおほんにん)

法華経観世音菩薩普門品第25の文。「還[かえ]って本人に著[つ]きなん」(法華経635㌻)と読み下す。法華経の行者に呪いや毒薬で危害を加えようとする者は、かえって自らの身に、その害を受けることになるとの意。日蓮大聖人承久の乱の時に上皇方が真言の祈禱を用いて敗れたことを還著於本人の道理によるものだとされている。またこの例に倣い、蒙古の襲来に際し、朝廷と幕府が真言師を用いて調伏の祈禱を行っていることに対しても、還著於本人として亡国の結果を招くことになると警告されている(283,321㌻など)。▷承久の乱