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増上慢(ぞうじょうまん)

まだ覚りや徳を体得していないのに、体得したと思って慢心を起こし、他より優れていると思うこと。七慢(慢・過慢・慢過慢・我慢増上慢・卑慢・邪慢)の第5。法華経方便品第2(法華経118~119㌻)には、5000人の増上慢四衆[ししゅ]が、釈尊の説法を聞く必要がないと座を立ち去ったとある。妙楽大師湛然『法華文句記』で、勧持品二十行の偈[げ]に描かれる法華経の行者への迫害者を、俗衆[ぞくしゅ]・道門[どうもん]・僭聖[せんしょう]の3種の増上慢に分けたが、これを三類の強敵と呼ぶ。▷三類の強敵/慢