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六万蔵(ろくまんぞう)
膨大な量があるということ。
御書本文は「
六万蔵あり」(187㌻)。
御書にも引用される
源信(
恵心僧都)の
『往生要集』には、「
調達誦
六万蔵経」とある。もともと出曜経に「誦する所の仏経は六万にして、象に載するも勝[た]へず」とあり、
道宣の『続高僧伝』の中の
智顗伝には、これを踏まえて「覬(=
智顗)諫を表して曰く、
調達は六万象経を誦するも、地獄を免れず」とある。おそらく
源信は「象」を不審に思って音の通じる「蔵」に改めたのだと思われる。「六万象経」は「書物の形にすれば六万頭の象に乗せるほどの」という意味。いずれにしても、非常に多くの経典ということ。