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刀杖瓦石(とうじょうがしゃく)

法華経法師品第10の文。同品に「若し此の経を説かん時|人有って悪口し罵り|刀杖瓦石を加うとも|仏を念ずるが故に応に忍ぶべし」(法華経369㌻)とあり、釈尊は迫害に耐えて滅後に法華経を広めることを呼びかけている。
日蓮大聖人法華経勧持品第13の文を「諸の無智の人あって・悪口罵詈等し・刀杖瓦石を加う」(202㌻)として引用されることがある。これについて厳密に言えば、「刀杖」という語は勧持品にあり、「瓦石」は常不軽菩薩品第20にある。すなわち、法華経原文で勧持品二十行の偈にあたる箇所には「刀杖を加うる者有らん」(法華経418㌻)という文があり、不軽品には「杖木・瓦石を以て、之を打擲すれば」(法華経558㌻)とある。