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変毒為薬(へんどくいやく)

「毒を変じて薬と為す」と読み下す。妙法の力によって、苦悩に支配された生命を仏の生命へと転換すること。日蓮大聖人は、妙法を信受することで、煩悩・業・苦の三道に流転する凡夫の生命(=毒)を、法身・般若・解脱の三徳がそなわる仏の生命(=薬)へと転じることができると教えられている(984㌻)。
変毒為薬『大智度論』巻100に「大薬師の能く毒を以て薬と為すが如し」とあることに由来する。これを踏まえて、天台大師智顗『法華玄義』巻6下で、二乗が諸経では永遠に成仏できないとされたことが毒であり、法華経の功力で成仏記別を受けたことが変毒為薬であると注釈している。▷煩悩・業・苦の三道/法身・般若・解脱の三徳/二乗作仏