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始成正覚(しじょうしょうがく)

「始めて正覚を成ず」と読み下す。今世で初めて成仏したということ。法華経本門に至るまでの諸経では、釈尊は無数の過去世における仏道修行を経て、インドに生まれて30歳(現代の研究では35歳とされるが、鎌倉時代の日本では30歳とされた)で、伽耶城(ガヤー)の郊外(のちのブッダガヤ)にある菩提樹の下で初めて最高の覚り(正覚)を得たと説かれた。これに対して法華経本門如来寿量品第16では、釈尊が実は五百塵点劫という久遠の昔に成仏していたという真実の境地を明かした。これを久遠実成という。▷久遠実成/迹仏