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熟益(じゅくやく)

仏が衆生教化する際に、さまざまな教えを説いて衆生の能力を高めて成熟させていくこと。種熟脱三益のうちの一つ。下種益に続き、さまざまな教えを説いて衆生の能力を高めていくことを、植物を手間をかけて育成することに譬え、調熟[じょうじゅく]といい、その利益熟益という。特に釈尊の化導においては、久遠下種のあと、長遠な期間にわたって教化を続けて衆生の能力を高めた利益をいい、特に法華経迹門の教えの利益をいう。▷五重三段