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久遠下種(くおんげしゅ)

久遠の昔に仏が初めて法を説いて、衆生の心という田に成仏の種子を下ろしたこと。最初の聞法下種をいう。一切衆生成仏はこの仏種を覚知することにある。法華経如来寿量品第16では、五百塵点劫釈尊久遠成道したこと(久遠実成)、その時から衆生教化したことを明かして、久遠下種を説いている。しかし、下種の法そのものが何かは文上には明かされていない。これに対して日蓮大聖人は、寿量品の文の底意として示された下種の法すなわち成仏の種子を取り出して、それが南無妙法蓮華経であることを説き示し、末法の人々が信じ持つべき御本尊に顕された。この南無妙法蓮華経を信受することが、末法衆生にとって下種となる。▷久遠実成/下種/仏種