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阿私仙人(あしせんにん)

阿私はサンスクリットのアシタの音写。法華経提婆達多品第12に説かれている仙人。提婆達多の過去世の姿。釈尊は、はるかな過去から国王と生まれ、退転なく覚りを求めてきたが、さらに王位を捨てて法を求めていた。その時、阿私仙人が「我は大乗妙法蓮華経と名づくるものを有てり。若し我に違わずは、当に為に宣説すべし」(法華経397㌻)と述べたので、王は歓喜して仙人に従い、1000年の間、身命を尽くして仙人に仕え、ついに妙法を得て成仏することができた。その時の王が釈尊であり、仙人は今の提婆達多であると説かれ、さらに提婆達多は未来には天王如来となると説かれている。▷提婆達多/提婆達多品