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円仁(えんにん)
794年~864年。平安初期の
天台宗の僧。第3代
天台座主。
慈覚大師[じかくだいし]ともいう。
伝教大師最澄に師事したのち唐に渡る。
蘇悉地経など最新の
密教を日本にもたらし、
天台宗の
密教(
台密)を
真言宗に匹敵するものとした。
法華経と
密教は理において同じだが
事相においては
密教が勝るという「
理同事勝」の説に立った。また、五台山の
念仏三昧を始めたことで、これが後の
比叡山における
浄土信仰の起源となった。主著に
『金剛頂経疏』『蘇悉地経疏』など。唐滞在を記録した『入唐求法巡礼行記』は有名。
日蓮大聖人は、
円珍(
智証)とともに
伝教大師の正しい法義を破壊し人々を惑わせた悪師として厳しく破折されている(281㌻、305㌻以下など)。▷
円珍