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自歎(じたん)

『法華秀句』巻下の文にある語で、自画自賛のこと。同書には「以下のことが分かる。他宗がよりどころとしている経は、あらゆる経の中で第一というには至らない。その経を受持する者も同様にまだ第一ではない。天台法華宗が持つ法華経はあらゆるものの中で第一であるので、法華経受持する者も同様に衆生の中で第一である。仏説によっている以上、どうして自画自賛(自歎)だろうか」(趣意)とある。なお、「撰時抄」の御真筆における引用では「自歎」が「百難」となっており、「大田殿許御書」の御真筆でも「百難」としていることから、日蓮大聖人は「百難」(どうして批判されることがあるだろうか)の意で理解されていたと拝される。