誓いを立てて願うこと。特に菩薩が、衆生を救済しようとの誓いを立て、その成就を願うこと。
菩薩が立てる誓願には、総別の2種がある。①総の誓願(総願)とは、すべての菩薩が立てるべき誓願で、四弘誓願[しぐせいがん]などをいう。②別の誓願(別願)とは、菩薩が個々に立てた誓願で、法蔵比丘(阿弥陀仏の修行時の名)の四十八願[しじゅうはちがん]、薬師如来の十二願、釈尊の五百大願などをいう。
法華経如来神力品第21では、地涌の菩薩が滅後弘通を勧める釈尊に応えて、成仏の肝要の法を人々に教え広めていくことを誓願し、釈尊から滅後悪世の弘通を託されている(付嘱)。この誓願を死身弘法で貫かれた日蓮大聖人は、地涌の菩薩の上首である上行菩薩の御自覚に立たれた。創価学会の三代会長は、広宣流布という地涌の菩薩の誓願を自身の使命とし、大聖人の直弟子であるとの自覚に立った。そして、一人一人を励ます中でその自覚を人々に広く促し、現実社会に妙法の世界広宣流布を推進してきた。▷四弘誓願/大願/四十八願