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上行菩薩(じょうぎょうぼさつ)

地涌[じゆ]の菩薩を代表する四菩薩[しぼさつ]の筆頭(法華経455㌻)。法華経如来神力品第21では、末法における正法弘通上行をはじめとする地涌の菩薩付嘱[ふぞく]された。この法華経付嘱の通り、末法の初めに出現して南無妙法蓮華経を万人に説き不惜身命弘通されたのが、日蓮大聖人であられる。この意義から、大聖人は御自身が地涌の菩薩、とりわけ上行菩薩の役割を果たしているという御自覚に立たれ、御自身を「上行菩薩垂迹」(1157㌻)と位置づけられている。日興上人も、大聖人を「上行菩薩の再誕」(「五人所破抄」、1611㌻)と拝された。創価学会では、大聖人は、外用[げゆう](外に現れた働き)の観点からは上行菩薩であられ、内証[ないしょう](内面の覚り)の観点からは久遠元初[くおんがんじょ]の自受用報身如来[じじゅゆうほうしんにょらい]であられると拝する。「御義口伝」(751㌻)では『法華文句輔正記』の文を引いて、常楽我浄四徳のうち上行菩薩は我[が]を表すとされている。▷四菩薩/地涌の菩薩/結要付嘱/久遠元初の自受用報身如来