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宝塔(ほうとう)
宝物で飾られた塔。
法華経見宝塔品第11では、
釈尊の
法華経の説法が真実であると保証するために、
多宝如来[たほうにょらい]が中に座す
宝塔が、大地から出現して
嘱累品第22まで虚空に浮かんでいた。この
宝塔は高さ500
由旬で、金・銀・瑠璃[るり]などの七宝で飾られていた。この塔の内に釈迦・
多宝の二仏が並んで座り(
二仏並坐[にぶつびょうざ])、聴衆も空中に浮かんで、
虚空会[こくうえ]の儀式が展開された。
日蓮大聖人はこの
虚空会の儀式を借りて
曼荼羅を図顕され、
末法の
衆生が
成仏のために
受持すべき
本尊とされた。そして
曼荼羅御本尊の中央にしたためられた
南無妙法蓮華経を
宝塔と同一視されている。また
妙法を信受する人は、
南無妙法蓮華経そのものであるので、
聞・信・戒・定・進・捨・慚の七宝(七聖財)に飾られた
宝塔であるとされている(1304㌻)。▷
虚空会/
多宝如来