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遮那業(しゃなごう)

大毘盧遮那経(大日経)をはじめとする密教を学習する課程。伝教大師最澄が定めた、天台宗の学生の履修課程の一つ。伝教大師天台宗に割り当てられた年分度者の二人に止観業遮那業という二つの異なる課程を修学させた。また伝教は円頓大乗戒壇建立の勅許を請うた際、『山家学生式』に遮那業止観業を修学させる制度をもうけて上表した。『山家学生式』には「凡そ法華宗天台の年分は弘仁九年より……叡山に住せしめて一十二年山門を出さず両業を修学せしめん、凡そ止観業の者……凡そ遮那業の者」、『顕戒論縁起』巻上には「天台の業に二人一人大毘盧遮那経を読ましめ一人摩訶止観を読ましむ」とある。日蓮大聖人は「法門申さるべき様の事」でこれらの文を引かれ、「これらは天台宗の内に真言宗を組み入れていらっしゃるのである」(1270㌻、通解)と仰せである。▷止観業/年分度者/延暦寺