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「観心本尊抄」(かんじんのほんぞんしょう)

如来滅後五五百歳観心本尊抄[にょらいめつごごのごひゃくさいにはじむかんじんのほんぞんしょう]」の略。文永10年(1273年)4月25日、日蓮大聖人が52歳の時、佐渡流罪中に一谷(新潟県佐渡市市野沢)で御述作になり、下総国葛飾郡八幡荘若宮(千葉県市川市若宮)の富木常忍に与えられた書(238㌻)。御真筆は中山法華経寺に現存する。五大部の一つ。前半では観心について明かされている。具体的には観心とは凡夫己心を観じて十界を見ること、また一念三千の仏種南無妙法蓮華経に納まっていることを示され、末法では本門の本尊を信じて南無妙法蓮華経と唱えることが成仏のための観心の修行であるという受持即観心の法門が示される。後半では本尊について明かされ、五重三段を説いて曼荼羅本尊のすがたとその本尊を建立し弘通する人が明かされる。▷観心/五重三段/受持即観心/本尊