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三妙合論(さんみょうごうろん)

天台大師智顗『法華玄義』で明かす。法華経本門の十妙のなかの第1本因妙、第2本果妙、第3本国土妙が、合わせて如来寿量品に説かれていること。この三妙は、仏の因位の修行(九界)と果徳仏界)と所住の国土を示して、具体的に仏の真実の姿、事の一念三千を説き明かしたものである。寿量品において釈尊久遠実成という本地(本来の真実の境地)が説かれた時、釈尊本因常住九界)と本果常住仏界)、すなわち因果常住が明かされた。それ故、釈尊の本国土である娑婆世界はそれを反映して、寿量品自我偈に、劫の末に起こる世界を破壊する大火によっても破壊されず「我が此の土は安穏」(法華経491㌻)と記されているように、無常を免れた「常住浄土」という本来の姿を現すのである。