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三時教(さんじきょう)

南三北七のうち南地の一派である虎丘山の笈師[ぎゅうし]による教判。諸経典を釈尊一代における三つの時期に分類して解釈した。①有相教。釈尊成道してから12年間、阿含経などの三蔵教(小乗の教え)を説いて、有[う]を見て得道することを明かしたこと。②無相教。空を見て得道することを明かしたこと。先の12年の有相教を説いた後から法華経まで。③常住教。釈尊が沙羅双樹の下で一切衆生仏性があることや一闡提成仏を明かしたことで、涅槃経にあたる。天台大師智顗『法華玄義』巻10上に挙げている。▷南三北七/四時教/五時教