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諸天善神(しょてんぜんじん)

正法受持する人とその国土守護する種々の神々。「諸天」とは天界衆生をいい、「善神」は正しい生き方をする人を支え守るものをいう。一定の実体をもつ存在ではなく、正法を実践する人を守護する種々の働きをいう。例えば、周囲の人が味方になったり、さまざまな環境が自分を守るように作用するといった形で現れる。法華経には、古代インドの神話に登場する神々である梵天[ぼんてん]・帝釈天[たいしゃくてん]・四天王[してんのう]などが法華経の説法の場に集ったと説かれ、陀羅尼品第26ではその代表である毘沙門天[びしゃもんてん]・持国天[じこくてん]、さらに鬼神[きじん]である十羅刹女[じゅうらせつにょ]が、法華経受持する者を守護することを誓っている(法華経644㌻以下)。以上の神々だけでなく、諸天善神には、仏教が広まった各地域の信仰における固有の神々、例えば日本の八幡大菩薩[はちまんだいぼさつ]や天照太神[てんしょうだいじん]などが含まれる。▷鬼神