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二乗作仏(にじょうさぶつ)

法華経迹門において二乗声聞縁覚)の成仏釈尊から保証されたこと。法華経以外の大乗経では、二乗は自身が覚りを得ることに専念することから利他行に欠けるとして、成仏の因である仏種が断じられて成仏することはないとされていた。このことを日蓮大聖人「開目抄」(191㌻以下)で、華厳経維摩経などの爾前経を引かれ、詳しく論じられている。それに対し法華経迹門では、二乗にも本来、仏知見(仏の智慧)がそなわっていて、本来、成仏を目指す菩薩であり、未来に菩薩道を成就して成仏することが、具体的な時代や国土如来としての名などを挙げて保証された。さらに法華経迹門では、この二乗作仏、また提婆達多品第12で説かれる女人成仏悪人成仏によって、あらゆる衆生成仏が保証され、十界互具一念三千の法門が理の上で完成した。▷爾前二種の失/二乗/声聞界/縁覚界